「もう、無理かもしれない」
そう思った時、何をすればいいか分からなくなりますよね。
このページに辿り着いたあなたは、たぶん、もうかなり頑張ってきた人です。
私自身、看護助手に転職して10日で「辞めよう」と思いました。それでも今、病棟で8年目を続けています。
辞めずに続けられたのは、根性があったからじゃない。何度も立ち止まって、自分の中で選択肢を整理してきたからです。「いつでも辞められる」と思える保険を、いくつも自分で作ってきた、という方が近いです。
この記事では、私が現場で見てきた「限界に近づいた人たちが、どう動いて、どうなったか」を整理しました。
看護助手で「限界」の人に多い症状|こんなサインが出たら立ち止まって
「もう辞めたい」「辞めます」と訴えてきた人たちには、ある程度共通したサインがありました。
- 出勤前に涙が出る
- 夜、眠れない
- 動悸がする
- 「消えたい」が頭をよぎる
- 休みの日も仕事のことばかり考えてしまう
ひとつでも当てはまるなら、まずは一度立ち止まる選択肢を持っていいです。
人は、限界まで我慢してから言葉にするものです。「もう無理」と口にした時には、本人の中ではかなり前から限界が来ていることが多い。
だから、限界の言葉が出るより前に、自分でブレーキを踏んでいい。
明日、どう動けばいい?
ピーク中の時は、難しいことは何もしなくていいです。
- まず、休む
- 青空の下を散歩する
- 好きなものを食べる、好きな本を読む、好きな人としゃべる
- 「明日のことを考えない」勇気
これだけで十分です。
頭が回らない時に、「異動願いを書こう」「転職活動を始めよう」とすると、たいてい余計に消耗します。 最初の1〜2日は、回復だけに使う。それから次のステップを考えればいい。
看護助手を休みたい時の電話のかけ方・文例
「今日休まないと崩れる」と思った時の、連絡の段取りを書いておきます。
病院は24時間動いているので、夜中でも病棟に電話していいんです。気が引けますが、夜勤者が普通に出ます。
| タイミング | 連絡先 | 内容 |
|---|---|---|
| 前日の夜(可能なら) | 病棟 | 体調不良で翌日休む可能性を伝え、翌朝改めて師長に連絡する旨を予告 |
| 当日の始業前 | 師長または日勤リーダー | 改めて欠勤を連絡 |
二段階で連絡しておくと、シフト調整がしやすく誠意も伝わります。
夜の電話文例:
「夜分遅くに失礼します。看護助手の○○です。 体調がすぐれず、明日のシフトをお休みさせていただきたく、ご連絡しました。 明朝、改めて師長にもご連絡します。よろしくお願いいたします。」
当日朝の電話文例:
「おはようございます。看護助手の○○です。 体調不良のため、本日お休みをいただきたくご連絡しました。 シフト調整にご迷惑をおかけしてすみません。よろしくお願いいたします。」
ただし、心が本当に限界の時は、こんな丁寧な文例を組み立てる余裕はありません。 その時は始業前に 「申し訳ありません、体調が限界なので今日休みます」 のひとことだけで十分です。 誠意は次に出勤した日に伝えればいい。 今日のあなたが休むことが、まず一番大事です。
誰に相談していい?
「誰かに話す」って、意外とハードル高いんですよね。 誰に話していいか分からない時の選択肢を、関係性が近い順に並べました。
| 相手 | 向いてる時 |
|---|---|
| 家族・パートナー | 一番安心して泣ける相手がいる時 |
| 話せる同僚 | 同じ環境を知っている人に「あるある」を共有したい時 |
| 友人(職場外) | 中立な立場で聞いてほしい時 |
| 師長・上司 | もう限界、休みたい・配置を変えたい時 |
| 公的相談窓口 | どこにも話せない/話せる人がいない時 |
特に師長さんに相談した人は、その日のうちにお休みをもらえていました。「言ったら迷惑」と思いがちですが、シフト調整は管理職の仕事です。管理職は、体調不良や休職の相談にも日頃から対応しているので、あなたが申し訳なさを背負う必要はありません。
それでもどうしても職場では話しづらい時は、公的な相談先があります。
- 厚生労働省「まもろうよ こころ」(電話・SNS相談の一覧)
- お住まいの自治体の保健センター(こころの健康相談を無料で受けられます)
匿名で話せるので、まずはここから、というのもアリです。
上司に「相談したい」と切り出すセリフ
いきなり「辞めたいんですけど」と言わない方がいいです。 まず話を聞いてもらう場を作るのがコツ。
「師長、今お時間よろしいですか?」
「相談させていただきたいことがあるので、お時間いただけませんか?」
このひとことで、たいてい別室で面談してくれます。
ポイントは、
- 相手の時間を使うので急ぎではないこと
- でも大事な話であること
- だから面談の時間を取ってもらう
を伝えること。立ち話で済ませようとしないのが大事です。落ち着いた場所で聞いてもらうと、それだけで気持ちの整理がついて、解決の糸口が見えることもあります。
休んでいい?
いいです! 1人休んだくらいで、職場は回ります。
もし「私が休んだら現場が回らない」と感じているなら、それはあなたの責任ではなくて、人員配置の問題です。一人ひとりが休めないギリギリのシフトを組んでいる方に問題があって、あなたが自分の体を犠牲にして埋める必要はありません。
「休む=迷惑」じゃない。「休まない=壊れる」のほうが、結果的に職場にとっても損です。
有給を使うことに罪悪感を持たなくていい。 それでもつらいなら、休職という制度もあります。診断書をもらえば1ヶ月〜数ヶ月単位で休めますし、傷病手当金で給与の2/3程度が支給される仕組みもあります(公務員の方は共済の休職制度)。
休んでいる間は、何もしなくていいです。回復することが、唯一のタスク。
異動願いってアリ?
ありです。
実際、人間関係で本当につらかった同僚が、上手に異動願いを出して、希望が叶ったケースがありました。
その人のやり方が、とても上手かったので参考までに共有します。
| 異動願いを出す時のコツ | 内容 |
|---|---|
| いじわるされた人の話は一切書かない | 書類に残ると、こじれる可能性がある |
| 理由は「自分の体調」にする | 体調不良を理由にすると、上層部は動きやすい |
| 「それでも頑張りたい」気持ちを書く | 逃げではなく前向きな異動と受け取ってもらえる |
| 異動先で学びたいことを熱量高く書く | 「成長したい人」として扱ってもらえる |
| 周囲には相談しない | 「上から言われた異動」と思われ、波風が立たない |
その人の場合、上層部は人間関係を実は把握していて、希望が割とすぐ叶っていました。
正直、いじめられた側がなぜ環境を変えなきゃいけないのかという理不尽さは私も感じます。 でも、相手を変えるより自分が動くほうが早くてラクなのも事実。本人の希望が叶ったという意味では、十分いい着地です。
看護助手の異動願いの書き方|自由記載欄に書くこと
職場にもよりますが、多くの病院では毎年1回、異動希望に関するアンケートがあります。
- 異動を希望する/しない
- その理由(自由記載)
この自由記載欄に、熱量高く・簡潔に・でも切実に書きます。
上層部に「ああ、じゃあ仕方ないわね、異動したら解決するかしら」「候補が何人かいても、この人にお願いしたい」と思ってもらえたら大成功です。
書く時のポイント:
| 書くこと | 例 |
|---|---|
| 体調不良の具体例 | 動悸が続く、不眠、出勤前に涙が出る、など |
| 通院歴があれば添える | 「現在心療内科に通院中です」など事実だけ |
| 過去に配慮してもらった経験 | 「ご配慮いただきありがとうございます」と感謝を伝える |
| 今の病棟で頑張ってきたこと | 「○○の業務に責任を持って取り組んできました」など具体的に |
| でも長期で続けるのは限界 | 体的にも精神的にも、と正直に |
| 異動先でやりたいこと | 「○○病棟で〜のような形で貢献したい」と前向きな志望理由 |
アンケートにここまで熱量高く書く人は珍しいので、印象に残ります。
もしアンケートのような全員が出せる機会がない職場なら、師長に直接面談を申し込んで、思いの丈を伝えるのがおすすめです(さっき書いた「相談したい」の切り出し方を使ってください)。
看護助手が転職を「保険」にしておく考え方
してもいいです。
ただ、私が伝えたいのは「つらいから転職」だけじゃなくて、転職を常に視野に入れておくという考え方です。
私は10日で辞めようと思った人間ですが、結果として8年続いています。なぜか?
いつでも転職できる候補を、常に1つ以上持っているからです。
- 「いつでも辞められる」という保険が、心の安定になる
- 実際に面接に行ってみたこともあります
- 行ってみると「あぁ、私の働く場所は他にもたくさんあるな」と実感できる
- そうすると今の職場では「ここでスキルを磨いている」という気持ちで働ける
不思議なことに、この心構えで働いていると、どこに行っても通用するポータブルスキルが自然と身についていきます。
「絶対にここで頑張るしかない」と思い詰めるより、「いつでも辞められる、今はここで磨いている」という心持ちのほうが、現場での粘り強さも出る。
転職サイトに登録して情報を眺めるだけでも、視野が広がります。介護職専門の求人サイトを見てみると、市場の中で自分にどれくらい需要があるかが分かります。それを知っておくことは、つらい時の心の支えになります。
転職活動、何から始めればいい?
私の場合、まず同じ職種の友人に口コミを聞くことから始めました。
求人サイトを眺めるだけでは絶対に分からない、内部のリアルが聞けます。
- 実際の仕事内容
- 人間関係(実はここが一番大事)
- 休みの取りやすさ
- 給料の手取り感
口コミでよさそうな職場が見つかったら、そのあと求人サイト経由で応募します。 直接「あなたの紹介で…」とすると、お互い気を遣うので、友人とのつながりを匂わせない方が後々ラク。万が一お断りすることになっても、気まずくなりません。
求人サイトの登録自体は、辞めるつもりがなくてもしておいて損なしです。 眺めるだけで、自分の市場価値や選択肢の広さが見えてきます。「いつでも辞められる」という保険、ここから作れます。
私が登録しているのは、介護・福祉専門の転職サイト「介護JJ」。看護助手・看護補助者・介護福祉士の求人を専門に扱っているので、「自分の経験は、どんな職場で求められているんだろう」というのが見えてきます。![]()
登録は無料です。今すぐ辞めるためでなく、「選択肢がある」と知っておくために、求人を眺めるだけでも大丈夫。それだけで、ふっと肩の力が抜けることがあります。
しんどい時、心を整えてくれた1冊
私はよく Audible で本を聴いています。 文字を読む気力がない時でも、“耳だけ”なら入ってくることがあるんです。
特に印象に残ったのが、『自分とか、ないから。』。 東洋哲学をおもしろい話し口調で、するすると耳に入ってきます。「そういう考え方もあるのか!」と新たな気づきがあって、不思議と心が整っていく。
「他人の態度まで全部背負わなくていい」
そう思えるだけで、少し呼吸がラクになりました。
Audibleなら、家事をしながら・通勤の運転中・布団の中でも聴けるので、しんどくて何もしたくない日にこそ助かります。
最後に
頑張らなくていい時期が、人生には必ずあります。
「あなたが消えてしまったら、誰も得しない」
これは、もし今しんどい誰かに会ったら、私が真っ先に伝えたい言葉です。
- 休んで
- 整えて
- 話して
- それから動けばいい
選択肢は、思っているよりずっとたくさんあります。
💡 つらさが続いて自分でどうしていいか分からない時は、ためらわず厚生労働省 まもろうよ こころなどの相談窓口を利用してください。電話・SNS・チャットなど、好きな方法で繋がれます。

「そもそも私、この仕事に向いてないのかな…」と感じている方は、こちらもどうぞ。入職10日で辞めようとした私の話です。
