⚠️ 免責事項:本記事は筆者個人の体験・見解にもとづく情報提供を目的としています。投資・資産運用は元本割れのリスクがあり、将来の運用成果を保証するものではありません。特定の金融商品・サービスへの投資を推奨するものではなく、実際の投資判断はご自身の責任において行ってください。
50代の看護補助者くらともです。
2025年1月にiDeCoを月12,000円から月20,000円に増額したばかりだったのですが、2026年8月から、iDeCoの掛金を月5,000円に減額することにしました。
減らした差額(月15,000円)は新NISAに振り向けます。
「せっかく増やしたのに?」と思うかもしれません。私自身、決めるまで何度も電卓をたたきました。でも、退職金とiDeCoの出口戦略を真剣に試算してみたら、「私のケースだとNISAのほうが理にかなっている」という結論に至ったんです。
iDeCoを増額してから半年で見直すのは早すぎる、と感じる方もいるかも。でも50代は時間が限られているので、判断を寝かせる余裕があまりない。気づいたら早く動く、これが私のスタンス。
そもそもなぜiDeCoを月2万に増やしていたのか
2025年1月に公務員のiDeCo拠出上限が月20,000円に引き上げられたとき、私は深く考えずに上限まで増額しました。
理由は「掛金が全額所得控除になる節税効果が大きい」と聞いていたから。月2万円なら年24万円が課税所得から減るので、年4〜5万円の節税になります。これは確かに大きい。
でも──退職金の出口を試算してみたら、別の現実が見えてきました。
減額を決めた3つの理由
①55歳ペースダウンには「60歳まで引き出せないお金」より流動性
私が目指しているのは55歳でのペースダウン。フルタイム勤務をやめて、自分のペースで働く生活への移行です。
そのとき必要になるのは「今すぐ動かせるお金」。iDeCoは原則60歳まで引き出せないので、55歳〜60歳のいちばん資金が必要なタイミングで使えないんです。
iDeCoは60歳まで引き出せない(拠出停止はできるが、すでに積み立てた分も60歳まで凍結)
②退職金が控除枠に収まるため、iDeCoの非課税枠は使い切れない
別記事の試算で、私の退職金は55歳ペースダウン時で約270万円、60歳定年でも約800万円。退職所得控除(55歳時480万、60歳時720万)の枠内に収まるレベルです。
つまり、iDeCoの一時金受取で退職所得控除を「足し増し」する必要がそもそも薄い。出口の節税メリットは年金受取で公的年金等控除を使うことになるので、月2万円も月5千円も「枠を使い切れない」点ではあまり変わりません。
③NISAなら「いつでも引き出せて」「非課税枠は復活する」
新NISAは2024年から制度が大幅に変わり、年間360万円・生涯1,800万円まで投資可能。しかも売却すれば翌年に非課税枠が復活します。
「投資は続けたい、でも55歳〜60歳の流動性が欲しい」――この両方を満たすのは、iDeCoではなくNISAだったんです。
月15,000円をNISAに回した場合のシミュレーション(年利3%想定)
減額後の月5,000円iDeCoと、月15,000円NISAの組み合わせを55歳まで(4年4ヶ月)続けるとどうなるか。
| 項目 | iDeCo(月5千) | NISA(月1.5万) | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2026年8月〜2030年12月の積立 | 約26万円 | 約78万円 | 約104万円 |
| 運用益込み見込み | 約28万円 | 約83万円 | 約111万円 |
| 55歳時点で引き出せる金額 | 0円(60歳まで凍結) | 約83万円 | 約83万円 |
55歳ペースダウン時に「すぐ動かせる現金化候補」が約83万円ある──これが私にとって何より大きい。
それでもiDeCoを月5,000円残す理由
「ゼロにしてもいいんじゃ?」と思うかもしれません。でも、月5,000円は残します。
月5,000円でも所得控除は効く(年6万円の控除→所得税・住民税で年9,000円ほど節税)/拠出を止めると「運用指図者」になり、口座管理料だけ払い続けることになる/月5千円は最低拠出額なので、続けることでコスパが一番よくなる
節税・自動積立・運用継続のメリットを薄く取りながら、メインの資金は流動性のあるNISAに置く。これが私の結論です。
受取は引き続き「年金形式」が最適
減額しても受取の戦略は変わりません。出口戦略の詳細は別記事に譲りますが、iDeCoは60〜70歳の10年で年金受取し、公的年金等控除の枠内で非課税。これが私のケースで最適です。
月5千円ペースで55歳まで→そこから60歳まで運用指図者として運用継続→60歳から年金受取、という流れになります。
詳しい出口戦略はこちら👇
公務員のiDeCo出口戦略|2026年税制改正で受取方を見直した話
同じ立場の人へのチェックリスト
「私もiDeCo減額してNISAに振替えたほうがいいかな?」と思った方は、以下を確認してみてください。
退職金見込みが退職所得控除の枠内に収まる
60歳より前に「ペースダウン」「セミリタイア」を考えている
NISA枠(年360万)にまだ余裕がある
拠出停止ではなく「最低額に減額」を選びたい(月5千円が最小)
3つ以上当てはまるなら、減額+NISA振替の検討余地ありです。
これは私個人の判断であって、誰にでも当てはまる正解ではありません。退職金が大きい人や60歳まで働き続ける前提の人は、iDeCoを満額続けるほうが有利になるケースもあります。
さいごに
iDeCoは「やめる・続ける」の二択ではなく、「自分の人生設計に合わせて掛金を調整できる」制度です。
50代で退職金とiDeCoの出口を真面目に試算してみて、私が一番得たのは数字より「自分にとって本当に必要なのは流動性だ」という気づきでした。
退職金本体の試算はこちら👇
看護補助者(市公務員)の退職金は実際いくら?8年目の私が試算してみた
iDeCo出口戦略の詳細はこちら👇
公務員のiDeCo出口戦略|2026年税制改正で受取方を見直した話
高配当株を始めて2年目の現状はこちら👇