50代看護助手が1120万円のロマンス詐欺被害に|同世代・同職種の私が考えた「お金の守り方」

⚠️ 免責事項:本記事は筆者個人の体験・見解にもとづく情報提供を目的としています。投資・資産運用は元本割れのリスクがあり、将来の運用成果を保証するものではありません。特定の金融商品・サービスへの投資を推奨するものではなく、実際の投資判断はご自身の責任において行ってください。

先日、こんなニュースを見かけました。

京都新聞(2026年6月29日報道)によると、京都市の53歳の看護助手の女性が、マッチングアプリで知り合った「同世代の建築デザイナー」を名乗る男性から投資話を持ちかけられ、現金と暗号資産あわせて約1120万円をだまし取られたというもの。「2人の老後に必要なお金を一緒に稼ごう」と誘われ、指定された口座への送金や、指示された投資サイトへの暗号資産の送金を繰り返してしまったそうです。SNS型ロマンス詐欺として捜査されています。

これは決して珍しい事件ではありません。警察庁の統計では、SNS型ロマンス詐欺の金銭要求名目は「暗号資産投資」が最多で、被害額に占める割合は42.6%。暗号資産で送金させる手口が、いまや主流になっているのです。今回の事件も、まさにこの全国的な傾向の一例といえます。

50代、看護助手。同世代で同職種です。とても他人事とは思えず、今日はこのニュースから「お金の守り方」について考えてみたいと思います。

「2人の老後のお金を一緒に稼ごう」の落とし穴

まず引っかかったのが、この誘い文句です。

2人の老後に必要なお金を、一緒に稼ごう

50代になると、老後のお金の不安は誰にでもあります。そこに「2人で」という言葉が乗ると、不安と孤独の両方に効いてしまう。よくできた(本当にたちの悪い)殺し文句だと思います。

でもここで、はっきりさせておきたいことがあります。

2人で貯めるのはけっこう。ただし、貯めるのは自分の口座で。

我が家はパートナーと家計を一緒に考えています。資産もトータルで計算しています。でも、証券口座はそれぞれ別々の個人名義です。家族であってもです。

✅ これはOK
2人で目標を決めて、それぞれ自分名義の口座で貯める・増やす。家計は一緒に考えても、お金の置き場所は自分の名義。

❌ これはNG
「こっちの口座に送金して」「このサイトで投資して」と、相手の指定する場所にお金を移す。家族でも恋人でも、これは別の話。

「一緒に貯める」ことと「相手の指定する場所にお金を移す」ことは、まったく別の話。本当にあなたのことを思っている相手なら、あなたの名義の口座でお金が増えていくことを喜ぶはずです。「こっちに送金して」と言ってくる時点で、その話は終わりにしていいのです。

守るためのルールは、たった2つ

金融リテラシーというと難しく聞こえますが、自分のお金を守るためのルールはシンプルです。

💡 お金を守る2つのルール
訳のわからないものに投資しない
訳のわからないところに送金しない

これだけでも守れば、今回のような被害の大部分は防げます。

「訳のわからない」の基準も簡単で、人に説明できないものは全部そうです。

❓ 説明できますか?
・その投資サイトは、どこの会社が運営しているのか
・金融庁に登録された業者なのか
・手数料はいくらか

説明できないなら、それは「訳のわからないもの」です。

ちょうど運用報告書が届いたので、読んでみた

さて、このニュースを見た頃、ちょうど1通のメールが届きました。NISAで積み立てている「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の運用報告書(2026年4月27日決算分)の電子交付のお知らせです。

私は一応、こういう書類にも目を通すようにしています。忘れかけていたことを思い出せるからです。

チェックするのはこのあたり。

📝 運用報告書で見るところ
・手数料はどれくらいか
・総経費率はどれくらいか
・どの銘柄に投資されているのか

自分のお金が「何に」「いくらのコストで」投資されているかを自分の目で確認する。これこそが、さっきの「訳のわからないものに投資しない」の実践です。ちゃんとした投資信託は、こうやって全部開示してくれています。開示されていないもの、確認できないものには近づかない。

「一生一緒にエヌビディア」に乗らなくても、もう持ってる

報告書を見ると、組入銘柄の1位はエヌビディアで、7.8%ありました。

一時期「一生一緒にエヌビディア」なんて騒がれて、私の周りにも個別株を買おうとしている人がいました。でも、S&P500に連動する投資信託を積み立てている時点で、ちゃんと入ってる。すでに持ってるんですよね。

話題の銘柄に飛びつかなくても、指数に連動する投資信託を積み立てていれば、その成長の恩恵は受けられる。焦って何かに飛びつく必要はないのです。

私がNISAやiDeCoでコツコツ積み立てを始めた頃の話は、こちらに書いています。

まとめ:足元を固めることから

うまい話は、向こうからやってきません。やってくるのは、うまい話の顔をした詐欺です。

お金の守り方
✅ 貯めるのは自分名義の口座で(家族でも口座は別々に)
✅ 訳のわからないものに投資しない、送金しない
✅ 「人に説明できないもの」=訳のわからないもの、と考える
✅ 自分の投資の中身は、運用報告書で自分の目で確認する

経済の発展を信じて、指数に連動する投資信託にコツコツ積み立てる。派手さはないけれど、まずはここから足元を固めていきたいと思っています。

同世代のみなさん、老後の不安は一人で抱えず、そして甘い言葉には乗らず、一緒に地道にやっていきましょう。

それでは、また。